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白樺台の家




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軽井沢・白樺台別荘地。大通りの喧騒を抜けた別荘地の入り口付近に、計画した住まい。
北側の道沿いにはもみの木が林立し、南側には長さ40mにおよぶ苔むした石垣が、逆光の中に静かに座していました。
湿気や風通しの違いからか、石垣の苔は東側にはハイヒバゴケ、西側にはゼニゴケと、はっきりとその表情を違えていました。
この石垣がつくる微細な環境の変化を住まいに取り込み、内外にわたる多様な居場所を紡いでいく。
それが住まいの計画の起点となりました。
建物は東西33mにわたる単純な切妻屋根を架け、親近感をを感じる住まいとなるよう、軒高を極力低く抑えています。
大通りとの接続し、比較的開けた東側から住まいへと近づき、翳りのある大きさを抑えた風除室を経ると、
石垣に沿って切り取った幅広の窓が視界に広がり、3.8mの天井高と13mの幅を持つリビングダイニングへと身を投じます。
ソファーはしっかり壁を背にした安らぐ一隅で石垣の連なりを感じ、薪ストーブは石垣の力強さを間近に感じる窓辺に配しました。
さらに一歩、屋外の気配へと近づく土間スペースは、靴を履き替え、庭へと意識を繋いでいきます。
ダイニングとの境界に設けたミニシンク付の三角テーブルは、ある時は外を臨む机として、
ある時はリビングダイニングとつながるカウンターとして、居場所の結節点となります。
夏には石垣の上段から枝を伸ばす楓が、庭を青々とした葉陰で包み込み、冬には、降り積もった雪明かりが石垣を静かに照らし出す。
移ろいゆく自然を建物と石垣の間で感じながら、その豊饒さを身体で享受し、心地よさに感応する。
そんな時を過ごせる場になったのではないかと思っています。
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